人間の肌には元々バリア機能が備わっています。
このバリア機能は、繊細な肌を外部の刺激から守り、健康で美しい状態を維持するために非常に大切なものです。
しかし、環境の変化やストレスなどによって、この機能は簡単に低下してしまうこともあります。
本日はお肌のバリア機能について解説します。
バリア機能の仕組み
肌のバリア機能を担っているのは、表皮の最外層に位置する「角質層」と呼ばれる部分です。
この角質層はわずか0.2mmの厚さしかなく、その構造は「角質細胞」と「細胞間脂質」によって成り立っています。
角質細胞は、表皮の下層にある基底細胞が新しい細胞を生成し、それが徐々に上へ押し上げられ、角化して角質細胞に変わることで形成されます。
細胞間脂質とは角質層と角質細胞の間を埋めるもので、セラミド、コレステロール、脂肪酸などから成ると言われています。レンガとセメントのように細胞同士を密着させています。
この密着によって、肌の内部は外部からの刺激や異物の侵入を防ぎ、同時に水分の蒸発を抑える働きをします。
そんなバリア機能が低下すると、肌の水分量が減少し、乾燥しやすくなります。
バリア機能は紫外線などの外部の刺激やストレス、加齢などが原因で、弱まることがあります。
それにより様々な症状が現れます。
乾燥肌
水分保持力が低下すると、当然肌は乾燥しやすくなります。乾燥した肌は、かゆみやヒリヒリとした痛みを感じることが多くなります。
敏感肌
バリア機能が低下すると、外部の刺激に対して敏感になります。これにより、少しの刺激でも赤みや炎症を引き起こしやすくなります。
肌荒れ
保水力が低下し、ターンオーバーが乱れると、未熟な角質細胞が増え、角質層が厚くなります。この状態では、細菌や花粉などの侵入が容易になり、ニキビや吹き出物ができやすくなります。
上記の様にバリア機能が低下するだけで肌に多くのトラブルを抱えてしまうかもしれません。
バリア機能を保つためには、日ごろからスキンケアが大切です。
生活習慣、食事、紫外線対策などまずはすぐできることから始めてみましょう。